英語のレッスンプランを考えるとき、よく使われる型の一つに「PPP」があります。
PPPとは、
Presentation
Practice
Production
の頭文字を取ったもので、
まず新しい表現や単語を導入し、
次に練習し、
最後に自分で使ってみる、
という流れのことです。
英語教育の現場では、このPPPについて「古い」と言われることがあります。
たしかに、先生が一方的に説明し、生徒がただ繰り返し、最後に少しだけ使って終わるような授業であれば、子どもたちが本当に英語を使えるようになるのは難しいかもしれません。
でも、私は「PPPだから古い」「PPPではないから新しい」という見方は、少し違うのではないかと思っています。
本当に大切なのは、授業の型そのものではなく、
- その授業の中で、生徒が何を考えているのか。
- どれだけ自分で言葉を選んでいるのか。
- 安心して間違えられる流れになっているのか。
- 最後の活動に向かって、必要な練習がきちんと積み重なっているのか。
そこだと思うのです。
例えば、Presentationの時間。
これは「先生が説明する時間」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
生徒に絵を見せて、
「これは何をしていると思う?」
「前に習った表現で言えそう?」
「今日は何が言えるようになりそう?」
と問いかけるだけでも、生徒はただ聞くだけではなく、自分で考え始めます。
Practiceも同じです。
単にリピートをするだけなら、受け身の練習で終わってしまいます。
でも、少しずつ選択肢を増やしたり、ペアで聞き合ったり、自分の答えを入れ替えたりすると、練習の中にも「自分で使う」場面が生まれます。
Productionは、いきなり自由に話させればいいわけではありません。
その前の段階で十分なインプットと練習があり、「これなら言えそう」と思える状態になっているからこそ、生徒は安心して自分の言葉で話せます。
つまり、PPPが問題なのではなく、
- Presentationが先生の説明だけになっていないか。
- Practiceがただの反復練習で止まっていないか。
- Productionが突然の丸投げになっていないか。
ここを見直すことが大切です。
私は、PPPは「古い型」ではなく、授業を整理するための一つのフレームだと考えています。
ただし、その中に何を入れるかで、授業の質は大きく変わります。
生徒が考える時間。
生徒が選ぶ時間。
生徒同士でやり取りする時間。
間違えても大丈夫だと思える空気。
最後のゴールに向かって積み上がる練習。
こうした要素が入っていれば、PPPの授業でも十分に生徒主体のレッスンになります。
反対に、どんなに新しい活動を入れても、目的が曖昧で、生徒が何をできるようになるのかが見えなければ、それはただ楽しいだけの活動で終わってしまうこともあります。
大切なのは、「どの型を使うか」ではありません。
その型を使って、子どもたちがどのように英語と出会い、練習し、自分の言葉として使えるようになっていくか。
英語教師に必要なのは、流行りのメソッドを追いかけることだけではなく、目の前の生徒にとって、どんな順番で、どんな支えが必要なのかを設計する力だと思います。
PPPを使うかどうかではなく、PPPの中で何を起こすか。
そこにこそ、先生の力が表れるのではないでしょうか☺️
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