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【英語小中連携指導方法】「小学校でやったよね?」と言われても、子どもたちは「やってない」と言う

英語の先生向け

2026.09.07

最近、中学1年生7名に、小学校の英語について聞いてみました。

すると、7名全員がほぼ同じことを言ったんです。

 

「中学校の先生に“小学校でやったよね?”と言われるけど、やってない」

 

中には、教科書に「小学校で習った単語」として載っているものを見て、

「いや、こんなのやってないから!」

と、ちょっと怒っている生徒もいました(笑)

 

もちろん、本当に一度も聞いたことがないのかは分かりません。

小学校の授業の中で、その単語を聞いたり、絵を見ながら言ったりしたことはあるのかもしれません。

でも、生徒の中では「習った」ことになっていない。

ここが、小学校英語と中学校英語のつながりを考えるときに、かなり大事なところなのではないかと思います。

 

小学校では使えていた。でも、仕組みまでは分かっていない

小学校では、

“Do you like soccer?”
“Are you hungry?”
“Can you swim?”

など、いろいろな表現を使います。

先生のお手本や絵、会話の流れがある中で、質問したり答えたりします。

その場では、ちゃんとできていた子も多いと思います。

でも、

「なぜ、これは “Do you ~?” なの?」
「こっちは、どうして “Are you ~?” なの?」

と聞かれたら、分からない子もたくさんいます。

小学校では、文の仕組みを一つずつ整理して覚えたというより、場面や音と一緒に、表現をまとまりで使ってきたからです。

それ自体が悪いわけではありません。

英語を聞いて、意味を予想して、実際に誰かと使ってみる。

これは、小学校だからこそできる大切な経験です。

ただ、中学校に入ると、急に求められることが変わります。

 

中学校では、習った前提で授業が始まる

中学校では、聞いたり話したりするだけではありません。

単語を読んで、つづりを覚えて、文の語順を考えて、自分で書くことも求められます。

しかも、最初の教科書から “Do you ~?” と “Are you ~?” など、小学校で触れたさまざまな表現が混ざって出てきます。

でも、生徒の中では、その違いがまだ整理されていません。

どちらも「あなたは~?」と聞いているように見える。

でも、片方には “do” があり、もう片方には “are” がある。

何が違うのか分からないまま、「小学校でやったよね」と授業が進んでいく。

生徒が「困る」と言っていたのは、ここでした。

忘れたから分からない、というだけではないんです。

まだ仕組みを教わっていないものを、分かっている前提で進められる。

それが、生徒たちの感じている難しさなのだと思います。

 

「一度使った」と「身についた」は違う

小学校で英語を聞いたことがある。
先生のあとに続いて言ったことがある。
絵を見ながら答えられた。

これも一つの「できた」です。

でも中学校では、

文字を見て読める。
意味が分かる。
“do” と “are” の違いが分かる。
自分で必要な方を選べる。
文として書ける。

というところまで求められます。

つまり、

小学校では、場面と音声に支えられて「使った」。

でも、

中学校では、その仕組みがまだ整理されていないまま、「自分で読んで、書いて、使う」ことを求められる。

この間に、大きな段差があるのだと思います。

 

中学校で必要なのは、もう一度つなぎ直すこと

だからといって、小学校でもっと文法を教えた方がいい、という単純な話ではないと思っています。

中学校ですべて最初から教え直す、ということでもありません。

小学校で使ったことのある表現を一度取り出して、

「これ、聞いたことはある?」
「この二つは、何が違うと思う?」
「どんなときに “do” を使っていた?」

と、経験と文法をつなぎ直す時間が必要なのだと思います。

たとえば、

“Do you like soccer?”
“Are you a soccer fan?”

を並べてみる。

どちらも、小学校で聞いたことのある英語かもしれません。

でも、並べて違いを見ることで、初めて気づくことがあります。

そして、その気づきを中学校で文法として整理し、今度は自分で使ってみる。

小学校での経験が、そこでやっと中学校の理解につながります。

小学校では、経験から気づきへ。

中学校では、気づきから理解へ。そして、理解したものをもう一度使用へ。

「小学校でやったよね?」で終わらせるのではなく、その子が何をどこまで分かっているのか、一度立ち止まって見てみる。

小学校英語と中学校英語をつなぐために必要なのは、そういう時間なのかもしれません。

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